除染について

 福島原発事故により広範囲で放射能汚染が広がってしまったが、国や自治体が除染に取り組み始めたのがあまりにも遅すぎた。現在見られる汚染は、福島から風によって運ばれたものより、既に時間をかけて地表に堆積したり(放出された汚染海水が蒸発して生じた雲が移動し、日本列島上で降雨をもたらした結果によるものも含まれるだろう)、だいぶ前に風で運ばれたものが局所的に移動したりするものによる場合がほとんどのようだ。しかし、汚染そのものは例の3月12日の水素爆発の後に始まっているわけで、除染をすぐに始めるべきだったのは言うまでもない。地域住民が除染を行う例は既にあちこちで見られるが、当然、本来は国と東電が計画的かつ速やかに行うべきものである。現在のところ、国が行うことになっているが、その費用は国民の税金からではなく、東電から出してもらうのが筋である。原発推進政策は国によって行われたが、直接汚染を引き起こしたのは東電なのだから。まあ、最終的には国が増税してでも負担し、東電の除染義務(義務と言って良いのではないだろうか?)は免れるのだろうが・・・

 ところで、私は原発震災初期から、除染で生じた汚染土や廃棄物は、福島第一原発に移動するのが当然であると考えている。放射性物質の分布を平均化する為にいわゆる「汚染瓦礫」が全国に運ばれているが、こんなことは絶対にあってはならないことだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です